HiDEP

医療ヘルスケア・イノベーション起業家人材育成プログラム「HiDEP」(Healthcare Innovation Design Entrepreneurship Program)は、臨床現場のニーズ起点で、医療機器、福祉機器等の創出を目指す教育プログラムです。約3ヶ月間のプログラムで、ゼロから医療機器開発、経営について学び、ビジネスアイデアの創出、プロトタイピングまでを実践します。

目的・コンセプト

プログラムの特徴

カリキュラム(2024年度)

日程2024年7~9月の土曜日 13:00~17:00
時間原則として13:00~17:00 (ただし、7月13日10:00~16:00、8月5日10:00~17:00)
形式オンサイト(イノベーションハブ京都(医薬系総合研究棟)) または オンライン(ZOOM)
受講料企業の方:30 万円(同企業で2 人目からは20 万円)、大学研究者・教職員(職員証の提示):2 万円、大学院生(学生証の提示):1 万円
募集期間2024 年5 月1 日(水)~5 月31 日(金)
参加申込終了しました (選考結果発表は2024年6月中旬)
チラシHiDEP24チラシ

スケジュール

開催日内容氏名所属
講義 第1日目
(オンライン)
7月6日
13:00-17:00
イントロダクション山口 太郎京都大学大学院医学研究科
「 医学領域」産学連携推進機構 特定講師
起業家講演北川 亮㈱スパインクロニクルジャパン
医療機器開発の基礎内海 潤ティア・リサーチ・コンサルティング(同)代表社員
講義 第2日目
(オンサイト)
7月13日
10:00-16:00
アントレプレナーシップ山田 仁一郎京都大学 経営管理大学院 教授
デザイン思考(ワークショップ)牧 兼充早稲田大学ビジネススクール 准教授/カリフォルニア大学 サンディエゴ校 客員准教授
松田 大早稲田大学ビジネススクール 卒業生
演習 第1日目
(オンサイト)
7月20日
13:00-17:00
演習編イントロダクション山口 太郎京都大学大学院医学研究科
「 医学領域」産学連携推進機構 特定講師
ワークショップ山本 伸シミックホールディングス㈱CEOオフィス所属
“WA”nnovation ファシリテーター
チーム発表/メンタリングメンター 
講義 第3日目
(オンライン)
8月3日
10:00-17:00
医療機器開発の承認審査望月 修一山梨大学大学院 総合研究部 医学域臨床研究支援講座 教授
山梨大学 医学部附属病院 臨床研究連携推進部 部長
元・PMDAスペシャリスト
デジタルヘルス鈴木 孝司(公財)医療機器センター 審査役
マーケティング若林 靖永佛教大学社会学部 教授
京都大学 名誉教授・客員教授
講義 第4日目
(オンライン)
8月10日
13:00-17:00
知的財産入門白形 由美子知崇国際特許事務所 弁理士
ファイナンス大津 寛淑SMBCベンチャーキャピタル(株)投資戦略部 部長
演習 第2日目
(オンサイト)
8月31日
13:00-17:00
起業家講演瀧 宏文㈱マリ CEO, CTO & FOUNDER
医療機器開発の実際所 哲哉サナメディ㈱シニアマネージャー
チーム作業/メンタリングメンター
演習 第3日目
(オンサイト)
9月21日
13:00-17:00
最終発表/メンタリング/審査審査員
起業とは津田 将志Beyond Next Ventures ㈱ マネージャー
結果発表

講師・メンター・審査員(2024年度)※五十音順

講師・メンター

岩崎 大地

いわさき・だいち

シミックホールディングス(株) CEOオフィス 兼 シミック(株)ビジネスデベロップメント本部 四部 部長

内海 潤

うつみ・じゅん

ティア・リサーチ・コンサルティング(同) 代表社員

大津 寛淑

おおつ・ひろよし

SMBCベンチャーキャピタル(株)投資戦略部 部長

北川 亮

きたがわ・りょう

株式会社スパインクロニクルジャパン Head of Global Strategy

白形 由美子

しらかた・ゆみこ

知崇国際特許事務所 弁理士

鈴木 孝司

すずき・たかし

(公財)医療機器センター認証事業部 審査役

瀧 宏文

たき・ひろふみ

株式会社マリ CEO, CTO AND FOUNDER

津田 将志

つだ・まさし

Beyond Next Ventures(株) マネージャー

所 哲哉

ところ・てつや

サナメディ(株)シニアマネージャー

牧 兼充

まき・かねたか

早稲田大学ビジネススクール 准教授/カリフォルニア大学サンディエゴ校Rady School of Management 客員准教授

望月 修一

もちづき・しゅういち

(独)医薬品医療機器総合機構 スペシャリスト

山口 太郎

やまぐち・たろう

京都大学大学院医学研究科「医学領域」産学連携推進機構 特定講師/HiDEPプログラムディレクター

山田 仁一郎

やまだ・じんいちろう

京都大学 経営管理大学院 教授

山本 伸

やまもと・しん

シミックホールディングス(株)TeamSprint共同代表

若林 靖永

わかばやし・やすなが

佛教大学社会学部 教授/京都大学 名誉教授・客員教授

審査員

上野 博之

うえの・ひろゆき

京都大学イノベーションキャピタル(株) 投資第二部長

大下 創

おおした・はじめ

MedVenture Partners(株) 代表取締役社長

長谷川 宏之

はせがわ・ひろゆき

三菱UFJキャピタル(株)上席執行役員ライフサイエンス部長

武蔵 国弘

むさし・くにひろ

(医)創夢会 理事長

HiDEP紹介動画

HiDEP受講後の活動

卒業生活動内容
17三菱ガス化学(株)医療機器分野での社内検討を継続。
16積水化学工業(株)積水化学工業(株)でヘルスケア関連の新規事業開発に従事。
15(株)村田製作所(株)村田製作所で医療・ヘルスケア関連の新規事業開発に従事。
14山本精密(株)山本精密㈱で医療機器部門(製造・販売および開発)のリーダーとして従事。
13京都大学大学院医学研究科 小児科医HiDEPの助けを得て練り上げたアイデアについて、大手医療機器メーカーと共同開発契約を結ぶことができ、上市に向かって邁進中。
12京大工学研究科聴診器開発を行う医療機器ベンチャー、AMI(株)において、マネージャーを務める。HiDEP期間中に介護関連の企業を1社起業。
11京大医学研究科聴診器開発を行う医療機器ベンチャー、AMI(株)において、取締役を務める。
10京大作業療法士電子ペグボードを開発。学内ファンド2件(300万円、3,300万円)獲得。特許2件出願(1件権利化)。
9京大ウイルス・再生医科学研究所所属研究室の研究成果を基に、バイオベンチャーの起業準備中。
8京大病院麻酔科医大手医療機器メーカーと医療機器開発を検討中。
7京大精神科医学内ファンドを獲得し、精神疾患診断支援アプリを開発中。
6積水化学工業(株)積水化学工業(株)で、リーダーとして睡眠領域での医療機器を開発中
5積水化学工業(株)積水化学工業(株)で医療機器開発に従事。その後、神戸大学へ転職し、医工連携を支援。
4積水化学工業(株)積水化学工業(株)で医療機器開発に従事。
3高槻病院HiDEP中に作り上げた医療機器アイデア実現に向けてメーカー等と共同開発中。本件について、特許出願済。
2海外ビジネススクール生HiDEP同級生、京大病院眼科医とヘルスケアアプリベンチャーを起業。
1経済産業省職員HiDEP同級生、京大病院眼科医とヘルスケアアプリベンチャーを起業。

これまでの受講生

2023年度[24名]
大学/医療機関企業
京都大学経営管理大学院 大学院生三菱ガス化学株式会社 基礎化学品事業部門 企画開発部 主席
京都大学経営管理大学院 大学院生積水化学工業株式会社
京都大学経営管理大学院 大学院生山本精密株式会社 部長
京都大学経営管理大学院 大学院生株式会社 村田製作所 リサーチャー
京都大学医学部附属病院 循環器内科 医員
京都大学大学院 医学研究科 呼吸器内科 大学院生
京都大学大学院 医学研究科 リアルワールドデータ研究開発講座 特定助教
京都大学大学院 医学研究科 医学専攻 医生物学研究所免疫制御分野 メディカルイノベーションプログラム
京都大学大学院 医学研究科 医学専攻 糖尿病・内分泌・栄養内科学 メディカルイノベーションプログラム
京都大学大学院 医学研究科 医学専攻 皮膚科学 メディカルイノベーションプログラム
京都大学大学院 医学研究科 形成外科学 大学院生
京都大学大学院 医学研究科 形成外科学 大学院生
京都大学大学院 医学研究科 社会健康医学系専攻 大学院生
京都大学大学院 医学研究科 社会健康医学系専攻 薬剤疫学分野 大学院生
京都大学大学院 医学研究科 社会健康医学系専攻 健康解析学講座薬剤疫学分野 大学院生
京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻 生活習慣病看護学研究室 大学院生
京都大学大学院 医学研究科 社会疫学分野 大学院生
京都大学大学院 情報学研究科 大学院生
城西大学大学院 大学院生
城西大学大学院 薬学研究科 大学院生
2021年度[31名]
大学/医療機関企業
京都大学 経営管理大学院 大学院生マクセル(株) 新事業統括本部

京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻 大学院生
帝人ファーマ(株)

医学研究科 大学院生
NISSHA (株) メディカルテクノロジー事業部 事業推進部 副部長
国際医療福祉大学三田病院 医師(株)wish-alize 代表取締役
京都大学大学院 医学研究科 メディカルイノベーションプログラム 大学院生(株)セールスフォース・ドットコム Senior Manager, Industry Transformation for Healthcare
医学研究科 医科学専攻 大学院生積水化学工業(株) 新事業開発部 参事/イノベーションカタリスト
医科学研究科 腫瘍生物学講座 大学院生
高槻病院 外科部長
広島大学 バイオデザイン部門 研究員
京都大学 経営管理大学院 大学院生
京都大学 ウイルス・再生医科学研究所 研究員
京都大学 経営管理大学院 大学院生
横浜市立大学大学院 医学研究科 救急医学 大学院生
京都大学 経営管理大学院 大学院生
京都大学 医学部付属病医院 麻酔科 助教
京都大学 医学部附属病院 研修医
京都大学 医学部附属病院 形成外科 医員
京都大学大学院 医学研究科 大学院生
京都大学大学院 医学研究科 生体情報科学 大学院生
京都大学医学部附属病院看護部 看護師長
京都大学大学院 工学研究科 大学院生
京都大学大学院 医学研究科 医科学専攻 大学院生
(福)京都認知症総合センター 主任
熊本大学病院 皮膚科 医員
京都大学 経営管理大学院 大学院生
2020年度[開催中止]
なし
2019年度[18名]
大学/医療機関企業
京都大学 医学部附属病院 循環器内科(医師)積水化学工業(株)  [2名]
京都大学大学院 医学研究科 消化管外科学 大学院生(医師)(株)みずほ銀行
京都大学大学院 医学研究科 循環器内科学 大学院生(医師)
京都大学大学院 医学研究科 医療疫学 教員(医師)
京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻 大学院生(看護師)
京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻 大学院生
京都大学大学院 医学研究科 大学院生  [2名]
京都大学大学院 工学研究科 研究員
京都大学大学院 工学研究科 大学院生
京都大学 経営管理大学院 大学院生  [2名]
HULT International Business School 大学院生
武田病院
2018年度[13名]
大学/医療機関企業
京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻 大学院生(作業療法士)アステラス製薬(株)
京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻 大学院生  [2名]日本ベーリンガーインゲルハイム(株)
京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻 大学院生(看護師)総合メディカル(株)
京都大学 経営管理大学院 大学院生アルフレッサファーマ(株)
上智大学 教員(株)カネカ
関西医科大学 教員(弁理士)三菱UFJ銀行
2017年度[14名]
大学/医療機関企業
京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻 教員(作業療法士)ジョンソン・エンド・ジョンソン(株)
京都大学大学院 理学研究科 化学専攻 大学院生  [2名](株)三井住友銀行  [2名]
京都大学 経営管理大学院 大学院生大日本印刷(株)
武田総合病院三井生命保険(株)
三井金属鉱業(株)  [2名]
三井ホーム(株)
東レ(株)

受講生の声

2023年度
お名前ご感想
1岡田英二さん

三菱ガス化学株式会社 基礎化学品事業部門 企画開発部 
当社で開発中の素材を新たに医療機器材料分野へ導出できないか検討するにあたり、その基礎的な情報や最近の医療機器開発の手法を学ぶためにHiDEPに参加しました。
前半の講義はオンラインで実施されるため、京都の近隣に居住していない人も参加しやすい運用でした。講義の範囲は申請に必要な基本知識をはじめ、医療機器開発における思考や行動、知財や資金繰りなど多岐にわたり、効率的に学べる講座であったと感じました。後半の3回はリアル参加でのワークショップでしたが、対面による議論が効果的に思考の深堀に寄与したと思います。バックグラウンドや本講座への参加目的が異なる初対面の人達とチームとなって1つのビジネスモデルを作り上げていくのは難しさがありましたが、それを超える楽しさと達成感がありました。また、HiDEPでは企業からの参加者向けに京大病院医療従事者からの学術指導を受けられる特典があります。HiDEPの事務局にアレンジをお願いして、当社で開発中の案件に関する有用な情報を得る機会をいただきました。以上のように、本講座は学びと刺激、人脈やネットワークづくりにとても役立ち、企画や準備をしていただいた皆様に大変感謝しております。
2松下理恵さん  

京都大学大学院医学研究科 社会健康医学系専攻 健康解析学講座 薬剤疫学分野
HiDEPを受講する前は、自分の特許出願している医療機器のアイデアが誰かに興味を持ってやりたいといってもらえたら、もしくは医療機器方面に繋がりができたらという程度の漠然とした希望と、医療機器開発に対するより詳細な知識を得たいという漠然とした気持ちでした。
講義内では、参加者で組んだ模擬開発チームで私のアイデアを採択してもらい、医療機器と事業プランを練っていき、活躍中の実力派講師陣から実践的な講義を受けながら何度も方向修正をしながらブラッシュアップしていきました。メンターの内海先生からプランに対して専門的で詳細・具体的なアドバイスを何度も直接御連絡頂き、中間発表を経て、実際の医療機器開発の想像ができるレベルまでのプランを最終的に発表してチーム対抗審査を受けることができました。私達のチームは優勝となったのですが、獲得点数は自分達が考えていたほど高くはなく、医療機器開発の求められているレベルを率直に教えられました。審査員の先生方に点数がついたところ・つかなかったところを訊いて、足りなかったところが具体的になり自分で開発をやりたくなったこと、またメンターの内海先生から私達のチームのアイデアは進めるべきだと背中を押してもらったこと、チームメンバーが引き続き一緒にやってもらえるということなどから、『本気で医療機器開発をする意志のあるチームだけ』という応募条件がついたHiDEPに続くプログラムであるHiDEP Advanceへ進みました。
HiDEP Advanceでは阪大の八木雅和先生のスタンフォード大発Biodesign Osakaでさらにニーズを徹底的に分解し深堀りして頂き、資金獲得を狙えるレベルのビジネスモデルへ練り上げて頂き、HiDEPを企画されている山口太郎先生からは、医療機器関連の京大の各所への連携や助成金の案内、医療機器メーカーとの仲介など何度も御連携下さり、医療機器開発が初めての人間では乗り越えるのが難しい壁を温かく支援頂きました。HiDEP、HiDEPAdvance、御支援頂いた先生方、HiDEPを通してできたチームの繋がりのおかげで、HiDEP開始から9か月目に私達のアイデアを基に大手医療機器メーカーと共同開発契約を結ぶことができ、上市に向かって現在邁進中です。
医療や介護の現場を変えることができる可能性を手にすることができHiDEP、HiDEP Advanceのプログラムに本当に感謝しかありません。ありがとうございました!
3吉田雄哉さん
 
城西大学 薬学研究科 大学院
HiDEPでは医療機器のコンセプト策定から知財・マーケットサイズなど経営戦略から網羅的に学ぶことができました。医学や経営管理をバックグラウンドとする参加者とともに,メンターのフィードバックをいただきながらブラッシュすることができ,濃密な学びの時間を経験できました。医療ヘルスケア分野における起業や社内での新規事業開発を目指す方にとって,充実したプログラムであると感じております。また,多様なバックグラウンドを持つ参加者や専門家の方々と交流できる点も大きな魅力でした。
2021年度
お名前ご感想
1山下純一さん          

京都大学経営管理大学院/製造業
HiDEPでは、医療機器ビジネスで必要な分野を体系的に現場の専門家から学べます。VR医療機器ベンチャー企業経営者である原正彦先生の医療機器開発方法(Feasibleな着想)、知財戦略、資本政策のご説明は、刺激的で説得力があり忘れえない内容でした。特許庁元医療機器審査官小金井先生の講義では、医療機器特許の知財のポイントについて審査サイドからの視点が学べたのは、知財戦略として大変有意義でした。ビジネスモデルを設計するリーンキャンパスでは、現実の医療機器ビジネスモデルをチームで何度も修正し完成しました。その結果、実際のビジネスでもリーンキャンパスの独自の価値やペルソナをすぐに考えるようになり、まさに自然とプラットフォームを体得できたと実感しています。チームは、普段のビジネスシーンで出会えない多様なバックグランドのメンバーで構成され、各専門分野のメンバーからの学びはHiDEPならではの貴重な経験でした。このHiDEPでの経験と人脈を活かし、現在新たな医療ビジネスに取り組んでいます。
2深川良美さん

京都大学医学部附属病院 看護部 看護師長
臨床研究支援部門で医薬品開発に関わっておりましたが、医療機器の開発についても学びたいと考え、HiDEPに参加しました。デザイン思考やマーケティングの講義では、理論や新しい視点を学び、メンターの先生方から指導を受けつつ、チームでビジネスモデルを作る過程を体験することができました。チームで取り組んだ成果に対して、賞を頂けたことは貴重な経験でした。今後も現場のニーズを解決できるようなサービスや医療機器の開発にチャレンジしたいと思います。
3曲尾直樹さん

積水化学工業株式会社 新事業開発部 参事・イノベーションカタリスト
世界的な少子高齢化の進展や新型コロナ等感染症の対策など、医療制度も変革が迫られています。この解決の糸口として、医療機器は技術革新をベースに、医薬品に比してスピード感をもって対処することが可能と考えます。HiDEPは、技術視点に捉われがちな企業人に対し、臨床面からの視点やそのベースとなる思考を座学と演習を通じて学ぶことができる講座となっています。更に、医療機器申請における最新情報が得られ、スタートアップ企業としての視点で臨床ニーズを抽出しビジネス化する実践プログラムもあります。医療人、企業人の視点の違いを知るだけでなく、実務に有益です。私自身、メンターの先生方との連携や同期、修了生との関係から事業に結びつく事例も得られ、受講を考えている方にはお薦めしたいプログラムです。
4H.S.さん

京都大学医学部附属病院 医師
私はHiDEPに臨床医として参加させていただきました。HiDEPでは様々な分野の先生の講義を受け、チームで実践、フィードバックを受ける過程を繰り返すことで、製品開発、知財戦略から起業までを網羅的にて学ぶことができます。今回はオンラインが中心で、どこからでも接続できるという強みを生かしたカリキュラムで非常に参加しやすかったです。また、コースでは講義と並行してチームで1つの課題(臨床ニーズ)の解決を目指します。「医療機器開発」という共通のゴールに向かってチームで失敗を繰り返す日々は、臨床医にとってなかなか経験できるものではありません。普段は知り合えないようなメンバーと議論を深めることができ、とにかく楽しく濃密で貴重な半年間した。ご尽力いただきました先生方、一緒に試行錯誤してくださったメンバーの皆様、ありがとうございました。
2018年度
お名前ご感想
1佐々木健一さん          

関西医科大学 産学連携知的財産統括室 兼 教育研究基盤整備企画室 顧問/弁理士
HiDEP成果発表会最終日、忘れもしない2018年9月1日から1年以上も経過しました。あの頃は、電気メーカから医学系大学へと大胆に転職し、すぐの頃でしたので、医療分野のことは全く分からず、生まれて初めて入る手術室にドキドキで、手術室を出たあと足がつったり、講義で、講師の先生や医師に「病気ってなんですか」などなど、相当頓珍漢な質問をいっぱいしました。また、グループの皆なと夜遅くまで真剣に医療機器開発について論議しました。今思えば、これらの経験、知識が全て、私の今のこの仕事をする上でのベースになっています。1年経ってもしっかりと頭に刻まれています。
2神田直幸さん

アステラス製薬(株) Rx+事業創成部
HiDEPでは医療機器に関わることを網羅的に体系的に学ぶことができました。ビジネスの基礎となる部分から知財戦略まで、そして実際にビジネスをしているメンターの方から貴重な意見を頂くこともできました。実際に開発をするにあたり必要なことが多く組み込まれておりました。また座学だけではなく、臨床現場を見ることで、先生方の動きや困りごとにも触れることもできました。基礎的なことから臨床的なことまで幅広く学ぶことができるHiDEPは、医療機器開発を目指す様々な方にお勧めできる講座であると思います。
3齊藤旬平さん

京都大学大学院医学研究科 人間健康科学系専攻 博士後期課程/看護師
私はHiDEPに参加し、医療機器開発に必要な知識だけでなく、経営マインドや戦略を学び、そして新たな挑戦をするきっかけを得ました。医療専門職の教育・職務環境下には、このような機会がほとんどないことが現状です。このHiDEPでは、医療機器開発に必要な知識や思考、方法に関する講義に加え、実習、事業計画立案などを通して、システマティックに学習できたと思っています。また、日本や世界の第一線でビジネスを展開している講師・メンターの講義やディスカッションも大変有意義でした。このような学習プロセスを経て、私は現在、医療機器開発に携わっています。
2017年度
お名前ご感想
1井手慎吾さん          

三井金属鉱業(株) 機能材料事業本部 機能材料研究所 主任研究員
私は、素材メーカーの研究員として、HiDEPが新設された2017年に参加しました。当初、医療ヘルスケア領域での新事業創出スキルが習得できるか不安はありましたが、講義や臨床現場見学で得た課題やニーズに対し、素材レベルからの解決策(企業技術シーズ)が多く存在することに気付きました。固定概念に捕らわれない「異業種融合によるイノベーション創出」に大きな可能性を感じるプログラムでした。
2大津寛淑さん

(株)三井住友銀行 成長事業開発部 SMBC Startup Hub センター長
HiDEPは第一回に参加させて頂きました。このプログラムは異業種、異分野のメンバーがチームを組み各自の知見を発信、共有しながら事業創出を目指すもので、その活動を通じ、新たな価値を生み出す「オープンイノベーションの実践プログラム」でした。内容も机上の講義というよりは病院での見学を通じたニーズ発掘、チーム共同でのリサーチ・ディスカッション、ものづくり現場の見学、特許出願等なかなか経験が出来ない実践的な活動が多く、大変貴重な経験をさせて頂きました。また、チームメンバーや講師の方々とのコミュニケーションは現業においても大変役立っており、本当に参加して良かったと思っております。
3岡橋さやかさん

京都大学大学院医学研究科 人間健康科学系専攻 作業療法学講座 助教/作業療法士
私はHiDEP1期生として参加いたしました。きっかけは、これまで学術的な立場でリハビリテーションシステムの研究開発に携わっており、それがその後市場に出る際に踏む過程や産業界での視点・制度面に関心があったからです。プログラム参加を通して、多くの関連する知識を習得できただけでなく、現場ニーズの発掘から商品化へのプロセスの途中の段階まで、多様なバックグラウンドの社会人・大学院生のチームメンバーと共に体験することができました。3Dプリンタを用いたプロトタイプ作成や、特許明細書作成・出願も貴重な経験となりました。また、HiDEPでは医療ヘルスケア機器の開発に詳しい複数のメンターの先生がサポートされており、丁寧なアドバイスを受けることができます。私自身、ここで築いたネットワークを大切にしながら、少し広くなった視野で研究活動に今後も取り組んでいきたいと思っています。